「こころ」のKの自殺理由＝モテない苦しみ

たまに人が言う

「モテるモテないって、そんなに大事かな？」

異性から価値完全否定されてから言ってくれ

異性から価値完全否定されて当たり前な人生を何年か送ってから言ってくれ

夏目漱石「こころ」のKだって、お嬢さんからお付き合いしてもらえたら、

自殺なんかしなかっただろうよ

どれだけ高尚な理想に頑張ろうが、

どれだけ必死にお勉強しようが、

女から価値認められなかったら、どうするんだ

「あなたの好意や愛情は、なんの価値もありません。

むしろ大幅なマイナス価値しかありません。

愛情が深ければ深いほど、とんでもない有害物質です。

これはあなたに対して当たり前の扱いです。」

まあKはここまでの態度は取られてないと思うが、

こんな態度を、露骨に、堂々と取られてしまったら、

理想も高尚もヘチマもない

ひとたまりもない

Kは遺書に

「もっと早く死ぬべきだったのに」

と残した

わかっていたんだろう

自分の愛情は、お嬢さんには受け入れられないだろうと。

わかっていたけど、勘づいてはいたけど、

認められなかった

認めたくはなかった

一縷の願望にすがろうとした

でも結局現実をはっきりと見せつけられて、

死ぬしかなかった

死ぬしかなくなった

女から価値を否定されちゃったから

それまでの高尚な議論やら向上心の有無とやらは、

すべて否定されちゃったから

女から価値を否定されたら、

どう生きればいい

「なにかお祝いをしたいが、私には金がないのでそれができない」

Kが最後に直接他人に発した言葉

したいが、私にはできない