あてもなく街をさまよったいつかのクリスマス
私はモテなかったです
好きになった女性達からは、ことごとく拒絶されて続け、
打ちひしがれていました
そんな気持ちのまま、ある年のクリスマスイブを迎えました
当然私には、予定はなにもありません
私はとにかく、クリスマスイブをこの傷ついたまま、一人で過ごすのがイヤでした
だから、イブの夜、なんのあてもなく
もしかしたら、どこかに出会いはないか
もしかしたら、マンガや童話みたいな奇跡が街に転がっていないか
そう思って、街を意味もなく、歩き回り続けました
寒かったのか、雪はふっていたのか
なにも頭に入っていません
とにかく、哀しさ・むなしさだけを引きずって、
さまよっていました
奇跡は、
おきませんでした